今までVisconti(ヴィスコンティ)の万年筆は買ったことがなかったんですが、ヴィスコンティにも嵌合式キャップ(かんごうしきキャップ)の万年筆があると知り、早速買ってみました。
私、嵌合式の万年筆が大好きなんですよね。
嵌合式の万年筆は、ネジ式のようにキャップを外すストレスがないので使いやすいんです。
しかも、今回購入したヴィスコンティの万年筆「レンブラント Back to Black(バックトゥブラック)」は、マグネットでキャップを開け締め出来るタイプなので、さらに使いやすい。
今回、ビスコンティのレンブラントを買った理由は、単に嵌合式の万年筆だったから…というわけではありません。カラーもカッコいいんですよ。
大抵の万年筆は、本体ブラック+ペン先シルバー(またはゴールド)の2色のものが多いんですが、レンブラント Back to Blackは、本体がブラックで、ペン先とグリップ部分がダークシルバーになっています。
全体的にブラック系統のカラーで統一したシックな色合いの万年筆はあまりみかけないので、一本持っていてもいいかなと思って購入しました。
正直、ルックス重視で買ったので、書き味に関してはそこまで期待していなかったのですが…
意外や意外、思いのほか書きやすい万年筆でした。
ルックス、書き味を含め、レンブラント Back to Black(F)の特徴をレビューしてみました。
目次
レンブラント Back to Black のデザイン
レンブラントのペン先は、オーソドックスなクラウン形状。
特に目立った特徴はありませんが、ステンレス製なので、14金製や18金製のペン先の万年筆とは少し書き味が変わります。(書き味については後述しています)
こちらが本体とキャップの接合部分です。
マグネット式で開け締め出来るようになっているため、ネジの段差がありません。シームレス。
マグネット式キャップの場合、マグネットの強度は気になるところだと思います。
個人的には、必要十分な強度で締まっていると感じます。
たとえば、上画像の状態からペンをクィッと上にスナップしてやると…
マグネットの力によって、カチッと自然にキャップがしまります。
あまりにマグネットの力が強すぎるとキャップを開けにくいですし、かといって弱すぎると外れやすいので、マグネットの強度のさじ加減は難しいところですが、良い感じの強度に調整してあるなと感じます。
もし、マグネットではキャップが外れてしまうのでは…?と不安な方は、自宅用として使うか、ペンケースなどに入れて持ち運ぶようにすればOKです。
ヴィスコンティ製の万年筆は、どのラインナップも独創的なデザインになってます。
レンブラントは、その中でも控えめな方で、目立つ部分といえばう上画像のキャップの付け根部分の彫刻と…
キャップの頭頂部分のロゴですね。
その他の部分に関しては、至ってシンプルな作りになっています。
LAMY2000と比較するとよく分かるのですが、レンブラントのボディはストレート形状で、両端の部分だけがきゅっと半円状に丸まっています。
LAMY2000の様な流線型のボディとは少し違います。
パイロットのカスタムヘリテージ912(FA)もエラボーも、ペンの末端に近づくに従ってやや細くなっていくので、レンブラントのボディ形状とは少し違います。
レンブラントのボディ形状は、カプセル錠剤を細長く引き伸ばした感じといえば伝わるでしょうか。
長さに関しては、LAMY2000よりかなり長めになっています。
ちなみに、レンブラントにはインクコンバーターが付いていません!
自分で別途購入する必要があります。
残念ながら、ヴィスコンティのインクコンバーターは通販でも取り扱っているところがほぼありません…
ですので、インクコンバーターを使う場合は、レンブラントと互換性のあるインクコンバーターを買うのがおすすめです。
私が購入したのはペリカンのインクコンバーターです。レンブラントと互換性があるので安心してください。
インクがたくさん入る大容量タイプで、価格も安いのでおすすめです。
レンブラント Back to Black の書き味
レンブラントの書き味は、オイルクレヨン的な、クレパス的な書き味です。なんともいえない独特な筆記感ですね。
ペン先形状はごくごく一般的な万年筆と同じ形状なのに、この書き味は意外でした。
ペン先と紙との接地部分が、面ではなく球状っぽくなってるのかな?という印象。
インクフローが良く、スラスラというよりヌラヌラとした書き味に近いです。
ただ、線は太めです。
私が使っているのはレンブラント Back to Black(F/細字)タイプではありますが、一般的な海外製の万年筆のFよりも線が太いように感じます。
線の強弱はつけづらく、筆圧を弱めてスッと書いても、やはり太い線しかかけませんでしたので、その点は注意してください。
線の太さが許容できるのであれば、マグネット式キャップ、ダークシルバーのカラーリング、そしてヌラヌラ書き味と、ユニークで優れたところが多い万年筆ですので、使ってみる価値はあると思います。
レンブラント Back to Black のペン先のやわらかさ
レンブラントのペン先は硬いです。
線の強弱はほぼつかないと思ってもらっていいです。まぁ、ステンレス製のペン先なので、やわらかい14金製・18金製のペン先と同じようにはいかないですね。
ですので、レンブラント Back to Blackは、線の強弱というより、書き味重視、デザイン重視で選ぶのが良いと思います。
レンブラント Back to Black の価格
レンブラント Back to Blackの定価は2万3760円(税込み)です。
私が購入したときは、Amazonか楽天でおおよそ5000〜700円オフの1万6000円前後で買えたんですが、2020/06/17時点では、Amazonでも楽天でも定価近くの値段でしか買えないようです。
レンブラント Back to Blackは、定価2万円超えの高級万年筆にカテゴライズされる万年筆にもかかわらず、ステンレス製のペン先、コンバーターは別売りなので、そういった点を考えると、コスパは普通といったところですかね。
もちろん、マグネット式のキャップや美しいデザインを考慮すれば「コスパは良い」とも言えますが、あえて今回は厳し目の評価で「コスパは普通」としておきます。(今どき高級万年筆でコンバーター別売りはありえないかなと思ったので…)
まとめ:レンブラント Back to Black はこんな人におすすめ
- ヌラヌラした書き味の万年筆が欲しい
- ダークシルバーの大人っぽい万年筆が欲しい
こういう人に、ヴィスコンティのレンブラント Back to Blackはおすすめです。
レンブラントの万年筆は、文具好きの方であっても持っている人が少ないので、プレゼントすると喜ばれると思います。
「欲しいけど、買うほどではないかもな…」というものを、ただで貰えるとありがたいですからね。
ヴィスコンティのレンブラント Back to Blackは、希少で、かつカッコいい万年筆なので、プレゼントのセンス良いなと思ってもらえるはず。